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 新宿御苑にはよく通う。特にこの温室は好きで、必ず寄る。その歴史はかなり古いらしいが、細かいことはよくわからない。
ここの熱帯植物の造形にはいつも刺激を受ける。奇妙な葉を持つ植物を見ながら、どうしてこのような形になったのか、と考えるのも楽しい時間だ。
人間の考える造形には、どこか「意識」を感じるが、彼ら植物には「無意識」を感じる。無意識で形造られたものには無垢を感じる。
ペンタックスSPは、ベストセラーカメラだった。今でも中古カメラ屋を覗けば、必ず一台は在庫していよう。売られていること、それは現在でもニーズがあることを示している。そのデザインは奇をてらった現代のカメラには無い気骨を感じる。いつまでもデザインが古くならないのは、ある意味で普遍を獲得しているからだ。これからはスペックを競ってもカメラは売れない。カメラメーカーは、持つ喜びを与えてくれる過去の名機をもっと研究するべきだ。もともとスチルカメラにはわずかな未来しか残されていないのだから。
後のバヨネット型マウントを採用する前のプラクチカ(M42)マウントカメラなので、世界中で製造されたM42レンズをこのカメラには付けられる。
今回装着したミール20mmF3.5はロシア製である。同じロシア製のルサールと違い、レトロフォーカスタイプ超広角レンズなので、直線がかなり曲がって写る。しかし、中心付近の解像力、発色などは素晴らしく、欠点を補って余りある。値段が安いことも長所の一つだ。
作例は温室内のプルメリアの花。ほぼ最短撮影距離の絵だ。距離リングを最短の19cmに合わせ、ファインダーを覗きながら寄っていき、ピントの合った時点でファインダーから目を離すと、プルメリアはレンズのすぐ前にあった。 |