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■吾妻橋からアサヒビール

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吾妻橋からアサヒビール KONICA BIGMINI F / KONICALENS35mmF2.8



 浅草と言えば、東京を代表する観光地だ。老舗の料理屋が軒を連ね、仲見世を歩けば団体にぶつかる。雷門の前で佇めば必ず「シャッターを押して下さい」とお声がかかる。
 そんな観光地の雰囲気も吾妻橋を渡るとがらりと変わる。そこは墨田区であり、もはや浅草ではないからだろうか。
 名機の系譜、コニカのビッグミニの4代目。筆者は3代目から使いはじめた。秀逸なデザインとそこそこの描写力を持つF3.5のレンズ。何よりも何処へでも持っていけるタフさには感心した。壊れないうちから4代目であるFが出て、どんな口実を付けて買ってしまおうか、と思案しているとしばらくしてブラックモデルが発売になり、ついに購入した。
 祖父が残してくれたカメラが、ピッカリコニカで有名なC35EFだった。小学生の時、このカメラを使わせてもらったのが筆者のカメラ人生の始まりだ。父親のペンタックスは小学生にはまだ重すぎた。社会人になり、初めて買ったカメラはヘキサーであり、いつも持ち歩けるように、と買ったのがビッグミニBMー301だ。そういえばC35FDというF1.8のレンズが付いたカメラも使ったことがあった。生まれたばかりの長男を初めて写したのはこのカメラだ。筆者の人生の節目にはなぜかコニカが登場する。すでにコニカとは人生を共にしているような気がしている。

 「写真」を意識しはじめてから荒木経惟を知り、傾倒。ビッグミニをまるで自分の視神経の延長のように使う撮影法に衝撃を受けた。プロも使っているのか、と自分のコニカを少し誇らしく思った。

KONICA BIGMINI F
KONICA LENS35mmF2.8

 各社からコンパクトカメラは発売されているが、まず、ズーム付きコンパクトカメラを筆者は買わない。どうにもすぐに壊れそうだからだ。出来るだけシンプルで、可動部分が少ない方がよい。そう条件を付けると自ずと選択肢は限られてくる。そもそもカメラに多機能を求めてはイケナイ。それぞれのカメラの個性を見つめてあげる心の余裕が欲しい。
 ビッグミニは電池にはCR−123Aを使用しているので、CRー2を使用している他社のコンパクトカメラよりも動きが機敏で、結果シャッターを押してからのタイムラグが一番少ない。その点ではオリンパスのミューIIが最大のライバルであるが、どうもあのカメラは騒々しいので好きになれなかった。やはりビッグミニの武骨さが一番良い。
 このカメラが出たのを知って、すぐに新宿に走った。量販店を何軒か見比べてやろうと思ったが、量販店Yの次に入った量販店Sに捕まってしまった。Yよりも少し安くしますと言われ、つい決めてしまったのだ。 Sは店員の当たりがソフトであり、商売がうまい。Yは店員が威張りすぎ。Bは店員の知識が無さ過ぎ。
 あとでわかったが、中野ではさらに4,000円も安く売っていた。残念無念。

1998年11月12日記

 

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