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牛久沼リベンジ

HOME > KANROKANRO > BASS > 1999年8月その4

 今年の夏は真夏日が多い、と気象庁が言っていた。そんなわかりきったことをわざわざ言うために気象庁はあるのだろうか。だれもが皆そう感じているのである。言うだけ無駄だ。気象庁にこんな八つ当たりをしたくなるほど今年の夏は暑い。特に釣りに行く日は余計に暑いような気がする。河口湖でケロイド(オーバーかも…?)一歩手前にまで焼けた足がやっと直りかけた月末。またいつものメンバーでバス釣りへ出掛けることになった。

 今回は牛久沼である。本当に久しぶりだ。4月にバス釣りをはじめたのがこの場所である。しかしそのとき、バスはおろかブルーギルがたった1匹しか釣れなかった。それでも餌ではないプラスチックを針につけた状態で魚が釣れる、という初めての経験をしたのだった。

 1999年8月29日(日)いつもの吉野屋さんへは朝5時ころに到着。他のお客さんはすでに来ており、またもや店の前の駐車場に車を停めることは出来ず、荷物をおろしたあと第二駐車場へと移動した。いつものようにおばさんの受け付けで料金を支払う。あれ?遊魚料が100円値上げされている…。

 今回のメンバーは、HIDEさん。ワタシ。KENTAくん、ONOUEさん。MORIさん、とその彼女さん(名前を忘れてしまった…)の6人。TOMOMIさんが不参加で、HIDEさんとワタシは一人でひとつのボートを使用した。この二人は久しぶりの牛久で腕試しの様相である。ようし、釣るぞぉー。

 まだ日が昇りきらないうちに出船。吉野屋の桟橋からそれぞれへ散っていく。ワタシは皆が行く下流左手をあえて選ばず、右手の方向へボートを進めた。先行者が葦際を盛んに攻めている。良く見ていると、ピッチングでラバージグを葦の奥へと投げ入れ、ちょんちょんと突いて回収。これを根気良く繰り返している。むむむ…。そんな忙しい釣りをしないと牛久を攻略したことにならないのだろうか…。

 ボートを進めていくと中州にぶつかった。ここをスピナベで攻めてみる。よく角度をいろいろつけて何度も投げ入れろ、とものの本には必ず書いてある。そのとおりにしてみたものの、反応なし。バスが居ないのかな?40分くらい中州をぐるぐると取り巻き攻めたが、結局駄目だった。その後、ばしゃばしゃと音がするバスの生命反応のあるほうへ引き寄せられると、葦に囲まれた浅瀬だった。浅瀬ではTOPが出やすいとDRAGONさんが言ってたっけ。よし、ここでテラーの出番だ。投げて、首ふり。面白いが10分たっても出ない。ザウルスのビッグラッシュスケーター・セラフを投げてみた。ベイトで投げると予想以上にビューーーーンと飛んでいく。水に浮くTOPプラグなので誤解しがちだが、実はかなり重さがあるようだ。こちらも10分投げるが駄目。テラーとビッグラッシュだが、大きさの違いからくるのか、泳ぎ方が全然違う。テラーがくいっ、くいっ。とリズム良く泳ぐのに対して、ビッグラッシュはすいーっ、すいーっ。とスケーターというだけにストロークが長い。

 HIDEさんからTEL。「どう?様子は?」とりあえず駄目です。「あ。そう。こっちはね、さっきからびくびく来てることはきてるよ。ブル、あ、間違えたギルかも知れないけどね」HIDEさんはよくブルーギルの”ギル”と言うところを”ブル”と口走ってしまう。「こっち来てみる?」はいはい。では行ってみまース。ボートを移動しようとしてはじめて気が付いた。水がにごりなのでわからなかったが、ここは水深が15cmくらいしかない場所だった。どうやら下流へ向かって右側は広くシャローが続いているようだ。先行者がたくさんいたのでこちらへ来てしまったが、ここはスポーニング期のパターンの場所ではないだろうか。

 さて、いつもの下流へ向かって左側へと移動してきた。うーん、久しぶりだ。ギルを釣ったのは何処だったろうか。季節が夏になり、葦がのびたのでどの場所だったかは思い出せなかった。さて、仕掛けは何にしましょうか。牛久の浅い水深を考えると、常吉は不自然である。ここはテキサスリグにベビー・ブラッシュホグをリグってみましょうか。どうも最近は常吉のリグる手間がかかる割にすぐ根ががりしてしまう欠点に気が付いて、少々敬遠気味なのだ。HIDEさんが宇宙人のようなワーム、といったブラッシュホグはズームというメーカーが出していて、良心的な価格で店頭に並ぶ。そのためこのメーカーの人気のあるワームはすぐに売り切れる傾向のようだ。かのトップトーナメンターの今江克隆氏が利根川でこのブラッシュホグを使って爆釣している様子が雑誌で伝えられると、瞬く間に店頭から姿を消した。これは人気が爆発する前に物珍しさから買っておいたものである。

 ある意味今となっては貴重なこのブラッシュホグだが、なかなか太いからだをしているので、スゴイフック1/0を合わせた。これはワタシがゲーリーの4インチグラブを付けるときと同じフックである。これをスピニングのシマノ・バスワンXTにシマノ・アルテグラ2500と組み合わせ、葦際へキャストした。ラインはフロロの5Ibである。未だにこのロッドとリールで一匹も釣り上げていないのだ。今日こそは、という思いもあり、この組み合わせを選んだのである。

 ボートで移動しながら投げ込むがなかなか当たらない。キャストし、底を取る。それからロッドを軽くちょんちょん、とあおりながらゆっくりとリーリングする。言葉にしてしまえばそれだけである。あとはそれを根気よく繰り返すしかない。攻めているようで、結局主導権はバスが握ってしまう。口を使ってくれるかどうか、の問題になってしまうためだ。

 7時半頃。葦際にキャストし、ゆっくりと巻いていると重くなった。しめた!キタッ!瞬間、グッとロッドをあおり、合わせるとぐぐぐぐっと泳ぎ始めた。この間からアタリの感触はつかめていたため、うまく合わせられた。これでデイリー・ボーズを脱却である。目が少し飛び出てびっくりした顔をしている29cmであった。

 牛久のびっくり顔29cm

 釣れた釣れた。どうだ!おれはもう4月とはちがうゾ。とひとりつぶやく。確かにあの時は何もわからず、ただ「葦際に居るから」と言われ、そこへ投げること、それだけの釣りだった。釣れたのも言ってみれば偶然で、引っかかってきたも同じ、という状況だったように思う。きっちり口にかかったフックを外し、持参した網にバスを入れてボートに引っ掛けた。ばしゃばしゃと時折暴れる。亀山のバスより元気ではなかろうか。

 29cmの棲んでいた小ワンド

 さて、釣りを続行するか、と思って顔を上げると、目の前には二人乗りのバスボートが。「すいません、ちょっとそこの葦の中を打っていいですか?」サングラスを掛けた青年が言う。ええいいですよ…。あっけにとられながらそう返事するとワタシの目の前を横切り、すいすいと葦の中へボートを突っ込ませた。そしてさっき対岸で見た釣り方。葦の奥の方へラバージグをピッチングしている。着水しているのかどうかもわからないようなタイミングで回収し、また振り出す。ぽかんとその様子を見ているうちに、ライフジャケットに「JB」の文字。そうか、JBメンバーの方なのか!と気が付いた。誰だかはわからなかったが…。たまに「あ!ちくしょおー」とくやしそう。何が当たっているのかなぁ…。「あの出方はバスじゃないね、カエルだね」としゃべっている。10分後。何にも出来ないワタシの前をエレキの操作をしながら「どうもー」と言って去っていった。あれで釣れたとしても楽しいのかな?どう考えてあれはワタシの釣りではない、と思った。

 9時。太陽も上がってきた。もちろんそれにつれて気温も上がる。じりじりと照りつける太陽を見ながら、しまった。Jパンにしておけばよかった、とまたも不用意に半ズボンをはいてきた自分を恨んだ。露出したモモが季節はずれのボンレスハムになるのも時間の問題だった。下流へ向かってボートを移動しながらブラッシュホグを投げつづけた。他のワームでも良かったのだが、どうもブラッシュホグ自体が牛久以外ではあまり使いそうもない気がしたので、そのまま使っていくことにしていた。スピニングリールはフロロの固さがなかなかなじまない時がある。そんなときには糸ふけというライントラブルとなってキャストを邪魔する。葦際に投げたあと、その糸ふけに気が付いて、ラインをスプールから引っ張り出してなおし、巻き上げると感触!いわゆる「ほっとけメソッド」というやつだ。バスの食い気が良かったために1匹掛かった。22cmだったが、元気のいいバスだった。

 小さいけど形のいい元気な22cm

 HIDEさんに電話をすると、29cmを1本上げたと言っていた。ん!さすがですな。他のみんなは釣れているのかなぁ。

 12時になり、吉野屋さんに戻って昼飯。すでに日焼けで足は真っ赤である。吉野屋さんの看板には大きく「ラーメン」の文字が躍っている。もともとここは朝にはボートを出し、昼は飯を出すお店だ。NHKのど自慢をTVが映しているなか、それぞれが注文を出すと皆ばらばらだった。ソーメンなんか頼んだヤツもいる。台所で作っているのはあのナイスなおばさん一人。ばらばらの注文はそれだけこなすのに時間がかかるのは当然のことで、ワタシが頼んだタンメンが出てきたのはのど自慢の今週のチャンピオンが発表されたころだった。注文してから軽く30分は経過していた。

 「んー、釣れないね」と比較的早く来たラーメンを食べながらHIDEさん。「あれだけ亀山で釣ってきたのに、結局、俺たちは4、5月と大して変わってないんだね」と、コーラを飲みながらつぶやいた。暑さに負けたのか、ぐったりした表情で皆弱気な発言を連発する。結局、3時にはあがってしまおうと話がまとまった。

午前中釣り上げたバス二匹を桟橋でKENTAくんに撮影してもらってから出船。午後は茎崎橋の上流を攻めたものの、結局だめ。ワタシも暑さに負けたのか、2匹で満足してしまったのか、どうでもよくなり、そのまま3時にあがり、家路についた。今日は2匹ともバスワンXTにアルテグラ2500で釣り上げた。これで釣ったのは買って以来はじめてである。ハードプラグ向きのフィールドだと思ったのだが、やはりワームのお世話になってしまった。しかし釣れない場合はもっと悔しいため、しばらくワームを使って釣る事態が続いてしまいそうだ。

 すごいことに、明日は亀山湖なのである。夏休みを1日消化していなかったため、休めることになっていたのだ。亀山湖でも釣れるといいな、と思いながら、その日は夜8時には寝た。

 吉野屋桟橋で記念撮影

1999年8月記


 
 

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